独複合企業ティッセンクルップが22日に発表した2024年9月通期決算の純損益は15億
600万ユーロの赤字となった。同社は前期も20億7,200万ユーロの赤字を出しており、
赤字計上は2期連続。景気低迷のほか、評価損・リストラコストの計上が響いた格好
だ。
営業利益(EBIT、調整済み)は5億6,700万ユーロで、前期を19%下回った。主要顧客
産業の自動車、機械、建設で需要が大きく後退。売上高は7%減の350億4,100万ユー
ロで、売上高営業利益率は0.3ポイント減の1.6%に低下した。ミゲル・ロペス社長は
構造改革を進展させたと指摘。「極めて難しい市場環境のなかで昨年度は立派な業績
を達成した」と強調した。
25年9月期は売上高で最大3%の増加を見込む。来春から需要が安定してくると予想。
純損益は1億〜5億ユーロの黒字に転換するとしている。EBIT(同)は6億〜10億ユー
ロを見込む。