独ニーダーザクセン州立港湾会社(ニーダーザクセン・ポーツ)は25日、北海に面す
るクークスハーフェン港に風力発電用の係留所3カ所を新設すると発表した。洋上風
力発電の今後の大幅増を見据えた措置。建設作業がスムーズを実施できるよう、部品
の積み替え、保管能力を拡充する。
係留場「5」「6」「7」の建設を来年2月に開始する。面積は計38平方メートル。2029
年に完成すると、最大300メートルの船舶が接岸できるようになる。洋上風力発電の
建設に欠かせないジャッキアップ船も利用できる。投資額は3億ユーロで、そのうち2
億ユーロを補助金で賄う。すでに欧州連合(EU)欧州委員会から助成許可を受けた。
ドイツは洋上風力発電能力を大幅に拡充する計画で、30年には現在の8ギガワット
(GW)から30GWに拡大。35年には40GW、45年には70GWへと引き上げる。この計画を支
援するため、クークスハーフェン港に新係留所を開設する。
風力発電タービン大手のシーメンス・ガメサは同港に工場を持つ。輸出拠点としても
活用している。