Ifo経済研究所が26日に発表した11月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を0.6ポイント上回るマイナス5.9ポイントに上昇した。同指数の改善は6カ月ぶり。調査担当者は「企業は不安を感じているが、トランプが最終的にどのような通商政策を実施するのかを見守っているところだ」と述べた。米大統領選挙でトランプ前大統領が勝利し、米ドル相場が大幅に上昇したことはプラスに働いたとしている。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が輸出増回答を上回っていることを意味する。
全18業界のうちプラスの領域に入ったのは6業界にとどまった。数値が最も高かったのは飲料で24.2ポイントに上った。これに食品・飼料が12.4ポイント、電気装置が5.2ポイント、製紙が3.7ポイント、データ処理装が1.6ポイント、化学が0.6ポイントで続いた。
数値が最も低かったのは金属製造・加工で、マイナス32.5ポイントだった。金属製品(-27.2ポイント)、自動車(-19.2ポイント)、ガラス製品・セラミック製造/石土加工(-12.9ポイント)、繊維(-11.7イント)、衣料品(-10.8ポイント)、ゴム・樹脂製品(−8.0ポイント)、機械(-5.4ポイント)もマイナスに沈んだ。