輸送機器大手の墺ピーラー・モビリティは26日、傘下のオートバイメーカーKTMが
民事再生手続きの適用を29日付で裁判所に申請することを明らかにした。KTMは数
億ユーロ規模の資金手当ての見通しが立たないことから、経営権を温存したうえで
再建を図る。
KTMは1934年設立の老舗メーカー。需要の減少を受け、今年はすでに従業員700人を
削減した。11月中旬には、クリスマスから来年2月末まで生産を停止するほか、来
年初頭までにさらに300人を追加整理することを明らかにしていた。雇用規模は現
在およそ5,000人に上る。
経営陣は今後2年で生産能力と在庫の縮小を進め、経営を安定させる方針。経営再
建に向けた計画を今後90日以内に債権者と取り決めることを目指している。