再生エネの発電比率が過去最高の63%超に

ドイツ連邦統計局が4日に発表した2024年第3四半期(7〜9月)の国内発電量(送電
網への供給ベース、暫定値)は前年同期比2.5%増の963億キロワット時(kWh)と
なり、これまでの減少に歯止めがかかった。再生可能エネルギー電力が大きく伸
び、全体が押し上げられた。
再生エネは7.1%増の611億kWhに拡大した。水力が15.6%増、太陽光が13.5%増と
特に好調だった。太陽光は日照量が多かったうえ、発電容量が大幅に増えたことが
大きい。風力は2.4%増、バイオマスは3.5%増だった。
在来型電力は4.7%減の353億kWhに落ち込んだ。天然ガスが8.8%、石炭火力が
6.0%の幅で縮小した。
各電源のシェアをみると、風力は前年同期の24.8%から24.7%へとやや低下したも
のの、首位を堅持した。2位は太陽光で、21.5%から23.8%に拡大。石炭は2.0ポイ
ント減の21.4%となり、3位に転落した。天然ガスは1.4ポイント減の11.4%、バイ
オガスは0.1ポイント増の6.9%、水力は0.5ポイント増の4.9%だった。
再生エネ全体のシェアは60.6%から63.4%へと拡大し、過去最高を更新した。在来
型は39.4%から36.6%に低下した。
第3四半期の電力輸出量は118億kWhとなり、前年同期を19.2%上回った。輸入量は
2.2%増の236億kWhで、輸入超過量は前年同期の133億kWhから118億kWhに縮小し
た。ドイツは長年、電力の輸出超過国だったが、原発廃止と石炭発電の縮小政策を
受け輸入超過国に転落している。

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