印刷機械大手の独ハイデルベルガー・ドルックマシーネンは9日、同国西南部の
ヴィースロッホとヴァルドルフにまたがる同社最大の国内拠点を対象に従業員代表、
金属労組IGメタルと新たな協定を締結したと発表した。同拠点の人件費削減を通して
コスト効率を引き上げるとともに、投資資金を捻出する狙い。ドイツの他の拠点でも
今後、同様の取り決めを行うとしている。
同拠点の雇用規模は現在およそ4,000人に上る。ハイデルベルガーは定年退職や早期
退職を通してこのうち450人を削減。また、金属労使の協定に基づく今後の賃上げ分
を業績給と相殺する。これらの措置により今後3年で人件費を1億ユーロ以上、圧縮す
る意向だ。
同社の人件費は現在およそ8億ユーロで、売上高の約3分の1を占める。ドイツは人件
費の半分以上を占めることから、これを抑制することで今後の成長に必要な投資資金
を確保する。