企業間係争の迅速解決へ、独商工会議所内に仲裁裁判所を開設

独商工会議所連合会(DIHK)は9日、各地の商工会議所(IHK)の協力を受け独自の仲
裁裁判所(SGH=Schiedsgerichtshof)を開設したと発表した。企業間の係争の迅速
に解決できるようにするほか、仲裁拠点としてのドイツの国際競争力を強化する狙
い。世界の93カ国にある在外ドイツ商工会議所(AHK)のネットワークを通して独企
業の国外子会社も利用できる。
買収や調達などで争いが発生した場合、国の裁判所に持ち込むと判決が出るまでに通
常、長い時間がかかる。裁判が公開されることも企業にとってはデメリットだ。
SGHはこうした事情を受けて設立された。DIHKの会員企業と取引先企業がSGHを仲裁機
関とすることを契約で取り決めていれば利用できる。係争当事者のニーズに見合った
オーダーメイドな解決策を提供する。仲裁手続きの開始前に調停(独立の第三者の仲
介による当事者間の合意)を通して和解することも可能だ。

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