ドイツ連邦統計局が8日に発表した11月の製造業新規受注指数(2021年=100)は、物
価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月を5.4%下回る84.2(暫定
値)へと大幅に低下した。同指数の悪化は2カ月連続。大型受注が少なかったことが
響いた格好で、大型受注を除いたベースでは0.2%増加した。
新規受注を地域別でみると、国外が10.8%減と振るわなかった。内訳はユーロ圏(ド
イツを除く)が3.8%減、ユーロ圏外が14.8%減。国内は3.8%増えた。
新規受注の変動率を部門別でみると、投資財が9.4%減、消費財が7.1%減と大きく落
ち込んだ。中間財は1.8%増加した。
業界別でみると、船舶や航空機など「その他の輸送機器」が58.4%減と足を強く引っ
張った。前月は大型受注の効果で水準が極めて高く、その反動が大きい。製薬
(7.2%減)、金属製造・加工(1.2%減)も振るわなかった。機械は1.2%、化学は
1.7%伸びた。
新規受注を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、9〜11月は前期
(6〜8月)比で実質1.7%増加した。大型受注を除いたベースでも0.5%増えている。
11月の製造業売上高(暫定値)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベー
スで前月を1.4%上回った。10月については当初の1.2%減から1.5%減へと下方修正
された。