独鉄鋼大手ゲオルクスマリエンヒュッテ(GMH)が近い将来、国内生産事業の停止に
追い込まれる可能性が出てきた。アンネマリー・グロースマン社長が13日、デュッセ
ルドルフ経済記者協会の講演で明らかにしたもので、「当社は一日一日、奈落へと近
づいている」と明言。「GMHはあとどれだけ持ちこたえられますか」との質問には、
政府が適切な対策を取らず電力コストが高止まりすれば「わずか数カ月だ」と回答し
た。
同社は1990年代に高炉の使用を停止した電炉鋼メーカー。グロースマン氏によると、
電力コストは2021年5月に比べ71%も上昇した。特に送電料金は2倍以上に高騰し、電
力料金全体の45%を占めるようになっている。同氏は2月の連邦議会選挙で成立する
次期政権に電力料金の引き下げ政策を速やかに策定・実施するよう呼びかけた。