鉄鋼大手GMHが昼間の生産を停止、「暗い凪」による電力価格高騰受け

電炉鋼大手の独ゲオルクスマリエンヒュッテ(GMH)グループが生産活動を夜間に
限定している。昼間は電力需要が特に高く、コストが膨らむためだ。マルクオリ
ファー・アーノルト工場長への問い合わせなどをもとに『フランクフルター・アル
ゲマイネ』紙が報じた。少なくとも2月末まで継続する見通し。
背景には最大の顧客産業である自動車からの引き合いが弱く減産を行っていること
のほか、「ドゥンケルフラウテ(暗い凪)」という気象現象が発生すると電力のス
ポット価格が急騰するという事情がある。暗い凪とは日射量と風力がともに極度に
弱まり、再生可能エネルギーの発電量が底を這うことを指す。主に秋から冬にかけ
て発生する。
その影響で12月11日には1メガワット時(MWh)当たりのスポット価格が1,000ユー
ロを突破。今月20日にも580ユーロと高水準に達した。GMHグループのアレクサン
ダー・フォン・ベッカー社長は、5年前まではスポット価格が130ユーロを超えるこ
とはなかったと明言した。
ロシアのウクライナ侵略を受けて電力価格はかつてに比べ大きく上昇している。鉄
鋼需要が低迷し、経営が厳しくなっているなかで、電力価格の高い時間帯に生産を
行えば財務が一段と悪化することから、同社は昼間の生産を停止した。

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