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カタール投資庁、ロスネフチ株を追加取得

2018年5月9日発行 No.1063号

カタール投資庁(QIA)がロシア石油最大手の国営ロスネフチの株式を追加取得し、出資比率を18.9%に拡大する。中国の民間資源・投資会社、中国華信能源(CEFC)が、QIAとスイス資源商社グレンコアからロスネフチ株を買収するはずだったが、実現の見通しが立たなくなったためだ。追加投資より、QIAはロシア政府、英BPに次いで3番目に大きいロスネフチ株主となる。

QIAとグレンコアは2016年12月の部分民営化を通じ、ロスネフチ株19.5%を共同で取得した。その後、伊銀行大手インテサ・サンパオロ及び複数のロシア国営銀行に融資の担保として預けていたロスネフチ株14.16%を、CEFCへ91億米ドルで売却することを決定。17年9月に同社と合意を交わした。しかし、CEFCの叶簡明社長が今年2月に逮捕されたのを機に、取引が暗礁に乗り上げた。このため、両社は今月4日、CEFCとの合意を破棄した。

カタール政府は、今回の取引でロシアとの関係強化を狙っているもようだ。両国はシリア内戦でそれぞれ反政府派、アサド政権を支援し、対立関係にあった。しかし、2015年9月のロシア参戦以来、戦況はアサド政権に圧倒的に有利となり、中東地域におけるロシアの政治的影響力が強まった。

一方でカタールは昨年6月以来、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)から経済封鎖を受けており、孤立感が高まっている。このため、ロスネフチへの追加投資でロシア政府に接近し、中東地域における政治力を強める考えとみられる。

取引が完了すると、ロスネフチの主要株主は政府(50.8%)、BP (19.75%)、QIA(18.93%)、グレンコア(0.57%)となる。

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