輸入物価の下落幅、11月は3.5%に

ドイツ連邦統計局が12月22日発表した11月の輸入物価指数(2010年=100)は前年同月比3.5%減の99.1となり、節目となる100を3カ月連続で下回った。エネルギー価格が28.5%減と大幅に下落したことが最大の押し下げ要因。エネルギーを除いたベースでは0.5%増となり、14カ月連続で上昇した。

エネルギーのなかで下げ幅が最も大きかったのは原油で、36.2%に達した。石油製品と天然ガスもそれぞれ同27.3%、22.1%に上っている。電力は下落幅が1.9%にとどまった。

鉱石と金属も価格が大きく下がった。下落率は鉄鉱石が16.1%、非鉄金属鉱石が13.8%で、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は10.8%、非鉄金属は8.4%だった。粗ニッケルは26.9%と特に大きく、アルミナ・アルミ合金と銅もそれぞれ16.3%、14.9%の幅で下落した。

食料品ではコーヒー生豆(17.8%減)と牛乳・乳製品(10.1%減)が2ケタ台の落ち込みを記録。豚肉も4.0%下がった。カカオは29.9%増と大幅に上昇し、牛肉も8.9%上がった。

これ以外の分野の製品ではリグニン・セルロースが8.0%上昇。衣料品(5.8%増)、電子部品(4.3%増)、医薬品(2.8%増)、機械(2.7%増)も前年同月を上回った。

11月の輸入物価指数は前月比でも0.2%減となり、7カ月連続で落ち込んだ。エネルギーはマイナス3.0%で、エネルギーを除いたベースでは同物価が0.2%上昇した。

11月の輸出物価指数は前年同月比が0.3%上昇。前月比も0.2%増となり、4カ月ぶりに上昇した。

上部へスクロール