ネスレ、イスラエル食品大手を完全子会社化

欧州食品大手のネスレ(スイス)は4日、イスラエル同業のオセムを完全子会社化することで合意したと発表した。63.7%を出資する同社の残る株式を33億シェケル(約985億円)で取得する。

オセムは売上高で国内3位の食品メーカー。7工場を運営し、パスタやサラダドレッシング、アイスクリーム、スナック類などを生産している。2015年1~9月期の売上高は32億シェケルだった。

ネスレはオセムの株式36.3%を1株当たり82.5シェケルで買い取る。同価格は前日終値に26%を上乗せした水準となる。オセムはネスレの100%子会社となるため、上場を廃止する。

イスラエルの食品メーカーは、政府が価格を厳しく統制しているため成長が難しい状況にある。ネスレはオセムの経営権を完全に握ることで柔軟な事業運営が可能となり、国際展開を加速させると目されている。

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