ハンガリー経済競争庁(GVH)は1日、クレジットカード大手の米マスターカードに対して、銀行間手数料を不当に設定して競争を阻害したと認定し、8,800万フォリント(約28万ユーロ)の制裁金支払いを命じた。同社は不服審査手続を開始する可能性を示唆している。
銀行間手数料はカード加盟店の銀行からクレジットカード保有者が利用する銀行に支払われるもので、実際は加盟店が負担している。GVHはマスターカードが同手数料を2011年から13年にかけて不当に設定していたと指摘。同社の競争相手であるビザ・ヨーロッパが設定した銀行間手数料の上限(利用額の最大0.3%)を認識した上で手数料を設定し、競争を妨げたとしている。
マスターカードの銀行間手数料をめぐっては、EUの欧州委員会が昨年、EU競争法に違反した疑いがあるとして、同社に異議告知書を送付している。