チェコの国営電力最大手CEZが、スウェーデン電力大手バッテンフォールのドイツ褐炭火力発電事業の買収に乗り出している。CEZのベネス社長がこのほど独経済紙ハンデルスブラットに明らかにしたもので、3月初めまでに買収提案を行う予定だ。
CEZは2005年のルーマニア進出を皮切りに、ポーランド、ブルガリア、スロバキア、ハンガリー、スロベニアなど南東欧を中心に海外事業を展開。現在はドイツを戦略上の重要市場と位置付け、褐炭発電のほか風力発電事業参入も視野に入れている。
バッテンフォールは14年秋、大気汚染を理由にドイツでの褐炭発電事業からの撤退を求めるスウェーデン政府の圧力を受け、独東部ラウジッツの褐炭採掘場と4つの褐炭火力発電所の売却を決定した。これに10の水力発電所を合わせて、今年半ばまでに売却する計画だ。