エボニック―化粧品原料のスタートアップ買収―

化学大手の独エボニック(エッセン)は8日、化粧品原料製造の仏スタートアップ企業アルキオン・バイオファーマ(Alkion Biopharma)を買収する契約に調印したと発表した。持続可能な方式で生産される化粧品原料の分野で事業を強化する狙い。取引金額は公表しないことで合意した。4月中の買収手続き完了を見込む。

アルキオン・バイオファーマは英公立研究大学インペリアル・カレッジ・ロンドンからのスピンオフとして2011年に設立されたバイオ企業で、仏中部のエヴリーに本社を置く。独自開発の製法を用いて植物バイオマスから化粧品原料を製造している。遺伝子組み換え(GM)技術は用いない。

エボニックのパーソナルケア製品事業統括責任者であるタモ・ボイノヴィッツ氏は、今回の買収により顧客の要望に応じた植物由来のカスタマイズ製品を提供できるようになると指摘。競合との差別化に取り組む顧客企業のサポートに意欲を示した。

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