SAFホラント―同業ハルデックスにTOB―

ルクセンブルクに本社を置く商用車部品大手のSAFホラントは14日、スウェーデンの自動車部品メーカー、ハルデックスを買収する計画を発表した。商用車向け足回り部品を一手に供給できるサプライヤーになる考えで、独子会社を通して株式公開買い付け(TOB)を実施する。これに対しハルデックスは同日、SAFから一方的なTOBの通告を受けとの声明を出すとともに、第三者企業からも拘束力のないTOB提案を受けたことを明らかにしており、SAFの買収計画が実現するかは不透明だ。

SAFはハルデックスを1株当たり現金99.42スウェーデンクローナで買収する考え。これは前日終値を10.8%、過去3カ月間の加重平均株価を26.8%上回る水準で、ハルデックスを約4億4,200万ユーロと評価したことになる。90%以上の株式取得をTOBの成立条件としている。

ハルデックスはブレーキとショックアブソーバーの有力企業で、従業員数は2,140人、2015年の売上高は48億スウェーデンクローナ(5億1,100万ユーロ)。車軸とクラッチを手がけるSAFは同社の買収により足回り部品の総合的なサプライヤーになることができる。従業員数は3,100人から5,000人強、売上高は10億6,000万ユーロから15億ユーロ強へと拡大する。

上部へスクロール