種苗大手のタキイ種苗(本社:京都)は8日、トルコ同業リト・トフムジュルクから野菜育種事業を買収したと発表した。取引金額は公表されていない。同国を含む中東向けにキュウリ、ナス、ピーマンなどのハウス栽培用種子を供給し、事業拡大を図る。
タキイの瀧井社長は、「リトの持つ品種を取り扱い品目に加えることで中東への販売に弾みがつく」と期待感を表明。自社の持つ育種・遺伝子解析技術とリトの経験・技術、育種素材を融合させて地域のニーズに合った品種を供給したいと抱負を語った。
タキイはオランダ子会社タキイヨーロッパ(TEBV)を軸に東欧、西欧、中近東、アフリカ事業を展開する。欧州ではこのほか、オランダ、デンマーク、フランス、スペインに育種研究の4拠点を持つ。今後は需要拡大が見込まれる東欧、アフリカ市場で販売を強化する計画だ。