コメルツ銀行―組織再編で投資銀行部門解体か―

独銀2位のコメルツ銀行(フランクフルト)が組織再編を計画しているもようだ。『ハンデルスブラット』紙など各種メディアが消息筋の情報として9日、報じたもので、投資銀行部門を解体し、その一部を中小・中堅企業(ミッテルシュタント)部門へと統合することが最大の柱。業務の重複をなくすなどしてコストを削減する狙いだ。同行は報道内容へのコメントを控えている。

メディア報道によると、ミッテルシュタント部門を、国際事業を展開する企業向けの事業を展開する新部門「企業顧客銀行」へと改めたうえで、同部門の業務に関連する投資銀行業務を統合する。新部門に関連のない資本市場業務は停止するという。株式や債券などの売買を自己勘定で行う資本市場業務は金融規制の強化を受けて銀行の重荷になっているという事情が背景にある。

このほか、これまでミッテルシュタント部門で行ってきた中小企業向け事業を個人顧客向け部門へと移管する。

これらの措置により業務やプラットフォームの重複を大幅に解消し、数千人規模の人員も削減。コストを圧縮する。

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