伊5位銀行UBI、中小3行を買収

イタリア5位銀行のUBIバンカは12日、経営危機で2015年に政府が救済した中小4銀行のうち3銀行を買収すると発表した。3行の売却は難航していたが、UBIは各行が政府の支援で増資などを行うことを条件に、計1ユーロで買収に応じることを決めた。

買収するのはマルケ、バンカ・エトルリア、カリチエッティの3行。これらにカリフェラーラを含めた4行は、他の民間銀行が拠出して設立した基金を通じて、政府系金融機関の保証が付いた40億ユーロの緊急融資を15年11月に受けるなど救済措置を適用され、国家の銀行破綻処理基金の管理下に置かれた。

その後に政府は、国内金融システムの安定化に向けて中小銀行を統合する政策に沿って4行の売却を模索したが、赤字を脱却できず、不良債権が膨らんでいることから、買い手が見つからない状況にあった。

UBIは政府と協議した結果、破綻処理基金が3行に4億5,000万ユーロを注入し、銀行救済基金「アトランテ」が22億ユーロの不良債権を買い取ることを条件に、買収で合意した。カリフェラーラについては買収に応じなかった。

UBIは同買収による財務の悪化を避けるため、最大4億ユーロの増資を実施する計画だ。

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