自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が傘下の特殊ギアメーカー、レンクの売却を検討しているとの観測が浮上している。ロイター通信が消息筋の情報として17日報じたもので、米投資銀行シティに戦略的なオプションの検討を依頼したという。関係各社は報道内容へのコメントを控えている。
レンクは1873年創業の老舗企業で、従業員数は2,200人。昨年は5億ユーロ弱を売り上げ、税引き前利益6,500万ユーロを計上した。時価総額は6億~8億ユーロと推定されている。
VWは商用車子会社MANを通して同社株76%を保有している。VWのマティアス・ミュラー社長は昨年、組織再編の一環で出資先を見直す方針を打ち出しており、自動車事業と無関係のレンクの売却が検討対象となっているもようだ。