独ディスカウントスーパー大手のアルディは24日、使い捨てのレジ袋を来年末までに全廃する計画を明らかにした。樹脂製だけでなく紙製の使い捨てレジ袋も廃止。今後は何度も使用できる強度の高い樹脂製の袋だけを販売する。
樹脂製のレジ袋には残留性有機汚染物質による土壌・水質汚染を引き起こす恐れがあることから、欧州連合(EU)は使用量を段階的に削減していく計画で、域内の1人当たりの年間レジ袋使用量を2010年の198枚(推定)から20年に90枚、25年には40枚へと減らすことになっている。
ドイツの小売業界団体HDEはこれを踏まえ昨年、樹脂製レジ袋を有料化することで連邦環境省と協定を結んだ。すでに多くの小売店が樹脂製レジ袋を有料化している。大手スーパーのレーベは樹脂令レジ袋の販売も止め、店頭で販売する包装材を昨年7月以降、何度でも利用できるコットン製、リサイクル素材製・紙製の買い物袋、段ボール箱に絞り込んだ。
紙製の使い捨てレジ袋を廃止するのは大手ではアルディが初めてとみられる。同社はこれについて、紙袋の生産には多量のエネルギーと水が投入されていることを指摘。持続可能性の観点から問題があるとの見解を示した。移行期間中は引き続き使い捨てレジ袋を1枚20セントで販売するものの、その収入は環境プロジェクトに投入する考えだ。