ロイズ銀が大陸欧州に3つの子会社設立か、EU離脱に向け

英銀行大手ロイズ・バンキング・グループが英国のEU離脱に向け、大陸欧州に3つの子会社を設立する方向で検討を進めているもようだ。ロイター通信が17日、事情に詳しい関係筋の話として報じた。これまではベルリン支店を法人化して欧州業務を統括するとの見方が有力だったが、ベルリンとフランクフルト、さらにもう1カ所(現時点では未定)に子会社を置いて「分散型」の事業モデルを構築するプランが浮上しているという。

ロイターによると、ロイズは英国の「リングフェンス規制」に対応するため、大陸欧州に複数の子会社を設立することを検討している。これは金融危機の再発防止策としてリテール部門を投資銀行の活動に伴うリスクから守るため、2013年に採択された銀行改革法の一環。リテール部門をグループ内における独立した組織にするという内容で、19年1月にはロイズを含む大手5行内にそれぞれ新たな商業銀行が誕生することになっている。

ロイターによると、ロイズはベルリンに大陸欧州側の中核となる子会社を置き、フランクフルトに第2の子会社を置いて主に債券業務を担わせる計画。第3の子会社は傘下の生命保険会社スコティッシュ・ウィドウズの業務をサポートするが、立地については現時点で決まっていないという。

ロイズは報道に対してコメントを控えている。

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