日立建機は1日、欧州の代理店である独キーゼルの子会社KTEGキーゼルと合弁会社を設立することで合意したと発表した。欧州の市場動向に対応した電動化・応用開発製品の開発を行う。ドイツとポーランドの独禁当局の承認を経て年内に出資手続きを終える予定。
合弁会社EACヨーロピアン・アプリケーション・センターを、フランクフルトの南およそ50キロのシュトックシュタット・アム・ラインに設立する。資本金は50万ユーロ(約6,400万円)で、出資比率は日立建機が49.9%、KTEGが50.1%。設立時点の従業員数は約10人を予定する。
欧州市場は地球温暖化防止や低炭素社会の実現に向けた規制が厳しく、建機の電動化ニーズが強い。また、顧客ニーズが多様なため、標準モデルでは対応できないケースがある。
KTEGは欧州市場の電動化の規制動向や商品化のためのノウハウを豊富に持つうえ、日立建機製の油圧ショベルなどをベースに、大型解体仕様機などの応用開発製品を開発してきた実績を持つことから、日立建機は合弁設立を決めた。日立建機の電動化技術とKTEGのノウハウを持ち寄ることで、現行機械の部品を活用しながら、顧客ニーズに対応した電動化に取り組む考えだ。