独電気電子工業会(ZVEI)が21日発表した同国の1月の電機製品輸出高は前年同月比4.8%増の180億ユーロへと拡大した。電機業界の受注、生産、売上高が減少するなかで輸出が伸びたことについてZVEIのエコノミストは「景気の不確実要因が多いことを踏まえると驚くに当たらない」と述べた。
欧州向けの輸出は5.7%増えて117億ユーロとなった。ユーロ圏向けは9.1%増の60億ユーロと伸び率が大きい。増加幅が最も大きかったのはイタリア向けで11.1%増の8億6,400万ユーロを記録。オーストリア(10.4%増の7億5,700万ユーロ)、スイス(9.4%増の6億700万ユーロ)、オランダ(8.3%増の9億1,300万ユーロ)、ハンガリー(7.3%増の5億8,200万ユーロ)、スペイン(6.2%増の5億8,600万ユーロ)も欧州向け平均を上回る伸びとなった。フランスは5.3%増の11億ユーロ、ロシアは3.9%増の3億1,000万ユーロ、チェコは3.3%増の7億5,300万ユーロ、英国は3.2%増の8億6,500万ユーロ。ポーランドは0.9%減の7億8,400万ユーロとやや落ち込んだ。
欧州域外向けは63億ユーロで、前年同月を3.3%上回った。タイ向けが35.2%増の1億ユーロ、日本向けが22.7%増の3億1,600万ユーロと特に大きく拡大。米国(13.9%増の16億ユーロ)、香港(11.3%増の1億5,600万ユーロ)、韓国(9.2%増の2億2,500万ユーロ)も好調だった。最大の仕向け先である中国は0.8%減の17億ユーロとやや減少。インド(1.2%減の1億7,900万ユーロ)、マレーシア(7.9%減の1億8,600万ユーロ)、シンガポール(8.2%減の1億4,300万ユーロ)、台湾(20.8%減の1億9,500万ユーロ)も振るわなかった。
2018年の電機製品輸出高は2,119億ユーロで、前年を4.3%上回った。