LEGO:レゴランドが再び創業家の手に、英運営会社を共同買収

組み立てブロックで知られる玩具大手レゴグループ(デンマーク)の創業家が運営する投資会社キルクビは6月28日、英テーマパーク運営会社マーリン・エンターテイメンツを米投資会社などと共同で買収すると発表した。マーリンはレゴグループのテーマパーク「レゴランド」を買収した企業。レゴランドの経営権を再び創業家が握ることになる。

マーリンは世界各地でレゴランドやろう人形館「マダム・タッソー」などを運営する企業。ロンドン証券取引所に上場している。

キルクビは米ブラックストーン・グループ、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)と組んで同社を買収する。1株当たりの買い取り価格は27日の終値を15%上回る4.55ポンド。2019年10~12月期の買収手続き完了を見込む。

レゴグループは経営難に陥っていた2005年、レゴランドをマーリンに売却した。今回の取引でキルクビがマーリンに対する持ち株比率を約30%から50%に引き上げ、経営権を握る。残る株式はラックストーンとCPPIBが保有する。

マーリンは2015年、英国のテーマパーク「アルトン・タワーズ」でジェットコースター2台が空中衝突するという事故が発生。17年にロンドンでテロが相次いだこともあって国内の施設の入場者が減り、経営が厳しくなっていたことから、身売りを決めた。買収に伴い、上場を廃止する。キルクビなど3社はレゴランドなどの世界展開を強化するため、長期的に投資を行っていく方針だ。

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