仏自動車大手ルノーは17日、中国の江鈴汽車集団(JMCG)傘下の電気自動車(EV)メーカー、江西江鈴集団新能源汽車(JMEV)に1億2,850万ユーロを投じると発表した。JMEVの株式50%を取得し、JMCGと折半出資の合弁会社とする。日産自動車との提携関係が揺らぐ中、ルノーはJMEVを通じてEV市場が急拡大する中国で基盤強化を図る。
ルノーとJMCGは昨年12月、JMEVへの出資と中国政府が普及を促す新エネルギー車(EV、ラグインハイブリッド車、燃料電池車の総称)の共同開発を柱とする戦略的提携で合意していた。JMEVはJMCGが2015年に設立したEV製造の子会社。初期段階に乗用車の生産資格を取得しており、車両と主要システムコンポーネントの開発、生産、販売を行う。現在は低価格帯のセダンとSUVを生産しており、年間15万台の生産を見込む。
ルノーは現在、17年に設立した東風汽車集団との合弁会社を通じてEV生産を行っている。また、華晨汽車集団との合弁会社を通じて小型EV商用車を生産する計画も進めている。