Volvo Cars:ボルボ・カーズ、イスラエルの新興企業2社に資本参加

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは22日、イスラエルの新興企業2社に資本参加したと発表した。傘下のベンチャーキャピタル投資会社ボルボ・カーズ・テックファンドを通して、テルアビブに拠点を置くMDGoとUVeyeに出資した。

ボルボ・カーズは2017年からモビリティー分野の新興企業を支援するアクセラレータでテルアビブに拠点を置くDRIVEを支援している。今回、出資した2社はDRIVEのサポートを受けて事業を発展させてきた。

MDGoは医療分野の人工知能(AI)を開発している。機械学習を活用し、事故発生時のリアルタイムの自動車データと医療知識の組み合わせにより、負傷の種類を予測する。クラウドベースのプラットフォームを介して外科医や緊急隊員にこれらのデータを伝達することで、適切な処置を施すための手助けをする。これにより、合併症の発症リスクを抑えたり、負傷の悪化や死亡リスクを削減したりすることができる。

UVeyeは、自動車の外装をスキャンして、損傷やへこみ、キズなどを自動検出する技術を開発している。ボルボ・カーズは出資にとどまらず、工場での完成車の品質検査にUVeyeの技術を導入することを検討している。今年後半にもスウェーデンのTorslanda工場でUVeyeの技術を試験導入する計画。同技術は、物流や販売店でも様々な活用方法があると見込んでいる。

豊田通商もUVeyeに出資、中古車事業に技術活用

独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、UVeyeは今回が3回目の投資ラウンドで、ボルボ・カーズ・テックファンドのほか、豊田通商、米保険会社のW.R.バークレーなどから3,100万ドルの資金を調達した。豊田通商はUVeyeの技術を中古車事業に活用するもよう。

また、UVeyeは、独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社シュコダや独自動車大手のダイムラーと協力しており、ダイムラーとは現在、2つの事業化可能性調査(フィジビリティ・スタディ)を実施している。

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