ドイツ連邦統計局が26日発表した6月の輸入物価指数は前年同月比2.0%減となり、下げ幅は前月の同0.3%から大きく拡大した。前年同月を割り込むのは2カ月連続。エネルギーの下落幅が4.1%から14.0%へと拡大したことが最大の押し下げ要因となった。エネルギーを除いた輸入物価は0.3%減だった。
エネルギーでは天然ガス(-28.6%)と電力(-23.2%)、石炭(-15.6%)が2ケタ台の減少を記録。石油製品(-9.0%)と原油(-6.7%)も前年同月を下回った。
中間材は1.4%減となり、下げ幅は前月の0.3%から拡大した。粗銅(-12.5%)、電子部品(-10.0%)、アルミナ(-7.2%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-5.6%)で下げ幅が大きかった。非鉄金属鉱石は9.8%減。鉄鉱石は38.8%増と大幅に上昇した。
投資財も0.1%下落した(前月は0.3%増)。スマートフォンとタブレットPCがそれぞれ9.7%、8.4%低下。機械は1.3%、自動車・自動車部品は0.6%上昇した。
農産物は前年同月を3.1%上回った。豚(家畜)が35.7%上昇。ヘーゼルナッツも21.1%増と高騰した。リンゴとコーヒー生豆はそれぞれ16.9%、3.4%下落し、これまでに引き続き落ち込んだ。
非耐久消費財も1.0%高くなった。衣料品と革製品がそれぞれ2.1%、2.0%上昇している。
耐久消費財は0.1%増だった。
6月の輸入物価指数は前月比でも1.4%低下し、2カ月連続で落ち込んだ。エネルギーが前月の0.1%増から8.8%減へとマイナスに転じており、エネルギーを除いたベースでは下落幅が0.3%だった。エネルギーでは電力が14.2%、原油と天然ガスが9.4%、石油製品が8.0%、石炭が5.6%下落した。
6月の輸出物価指数は前年同月比で0.2%上昇した。前月比は0.2%減となり、2カ月連続で低下した。