ドイツ連邦環境省はこのほど、新しい助成イニシアチブ「環境、気候、自然、および資源のための人工知能(AI)灯台プログラム」をスタートさせた。当該プログラムに2019年の予算から2,700万ユーロを充てる。環境・気候・自然保護に関する問題解決にAI技術を活用するプロジェクトを対象とする。
支援プログラムは、開発段階に応じて2つを用意した。1つ目は、環境分野におけるAI活用への参加・協力を促すためのプログラム(Call
for
Participation)「環境保護のためのAI」で、学際的なチームを主な対象とする。環境分野の問題解決に寄与する創造的・革新的なアイデアを対象とし、環境分野にデジタル技術を活用するための協力を促す目的がある。2つ目は、すでに高い成熟度に達しているAIをベースにした環境分野のプロジェクトを対象とする。
連邦環境省は、AIは、環境、気候、資源、生物多様性の保全、大気、土壌、水の汚染防止など、様々な分野に活用できると説明。交通分野の渋滞解消や鉄鋼・セメント製造におけるエネルギー消費の削減などにとどまらず、例えば、魚群の画像・位置情報のデータバンク化による漁業における乱獲防止にも活用できるとしている。