フォルクスワーゲン―販売台数3カ月連続増加、11月は+5.1%―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が13日発表した11月のグループ新車販売台数は前年同月比5.1%増の98万8,800台となり、3カ月連続で拡大した。すべての主要地域で前年同月を上回った。

西欧は7.5%増の30万4,300台へと拡大した。増加は3カ月連続。欧州連合(EU)では排ガス検査方式が昨年9月に厳格化された影響で、その後数カ月、販売台数が落ち込んでおり、その反動が大きい。ドイツ本国は9.1%の伸びを記録した。

中東欧は1.8%増の7万1,200台で、ロシアは2.5%減の2万2,300台だった。

アジア太平洋は44万7,600台となり、前年同月を4.9%上回った。同地販売の大半を占める中国が5.1%増の41万9,700台へと拡大したことが大きい。

北米は8万3,800台で、5.7%増加した。主力の米国が13.7%増の5万6,800台と2ケタ増となり、全体を強く押し上げた。カナダとメキシコは振るわず、メキシコの減少幅は10.5%に上った。

南米は2.9%増の5万1,700台となり、減少となった前月から改善した。同地最大のブラジルが9.2%増の4万1,700台と全体をけん引した。

主要ブランドの販売実績をみると、ポルシェは32.2%増の2万6,600台、アウディは23.1%増の16万3,300台と2ケタ台の伸びを記録した。両ブランドはEU排ガス検査方式の変更を受けて昨年9月以降、販売台数を大幅に落としており、その反動で大きく伸びた。このほかVWブランド乗用車(3.9%増の58万6,400台)、セアト(1.9%増の4万4,100台)が前年同月を上回った。シュコダは1.0%減の10万9,000台となり、主要乗用車ブランドのなかで唯一、落ち込んだ。商用車は3ブランドすべてで減少。VWブランド商用車は16.5%減の3万8,500台、MANは7.2%減の1万2,500台、スカニアは26.0%減の6,700台となった。

1~11月のグループ販売台数は前年同期比0.3%増の994万3,800台へとやや拡大した。年初からの累計販売台数が増加したのは今年初めて。西欧が3.8%伸びて全体を強く押し上げた。中東欧と南米もそれぞれ0.5%、2.1%増加している。北米は0.6%減。アジア太平洋は2.1%減で、中国の販売台数は1.1%減の376万4,100台だった。

ブランド別ではセアトが10.3%、ポルシェが8.5%、アウディが0.7%、スカニアが5.1%、MANが4.7%増加。VWブランド乗用車は0.7%減、シュコダは1.8%減、VWブランド商用車は1.7%減と振るわなかった。

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