自動運転のテスト区間、独北部に開設

自動運転車やコネクテッドカー、渋滞緩和の技術を研究・開発するためのテスト走行区間が8日、独北部ニーダーザクセン州のアウトバーン(高速道路)に開設された。企業や科学者が利用できるようにして、新技術の開発を後押しする狙い。ドイツ航空宇宙センター(DLR)が運営する。同州と欧州地域開発基金(ERDF)が計250万ユーロを助成した。

アウトバーンA39号線のクロイツ・ヴォルフスブルクケーニヒスルター~クレムリンゲンの7キロ区間に「テストフェルト・ニーダーザクセン」という名のテスト区間を開設した。計71本のアンテナが設置されており、走行車両のデータを収集・分析できる。路車間通信機能も備える。テスト区間は将来的にA2号線、A391号線、一般国道、州道にも広げられ、総延長は280キロを超えることになる。

データの収集では特に、渋滞や車線合流、追い越しなどの際の走行実態が重視されている。これらのデータを分析することで、自動運転車とコネクテッドカーの機能を開発・改善しやすくなるためだ。

データは車両の動きに関するものだけを収集し、運転手の顔やナンバープレート情報は収集しない。これによりプライバシーを守る意向だ。

自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)やサプライヤー大手コンチネンタル、電機大手シーメンスは同テスト区間を利用することになっている。

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