欧州自動車工業会(ACEA)は16日、欧州連合(EU)(マルタを除く27カ国)の2019年12月の新車販売(登録)が121万5,076台となり、前年同月に比べ21.7%増加したと発表した。販売増加は4カ月連続となる。12月の新車登録では過去最高を記録した。
大幅な増加は、2018年12月が前年比8.4%減と低迷していた反動が一因。国別では、二酸化炭素(CO2)排出量に基づいた課税制度(ボーナス・マルス)を大幅に変更すると発表したフランス(27.7%増)とスウェーデン(109.3%増)の両国が急伸した。2020年1月から社用車の電動車の税率が4%から8%に引き上げられることになったオランダ(113.9%増)でも販売が大幅に伸びた。このほか、12月は、独・仏・英・伊・西の主要5カ国すべてで販売が前年同月を上回った。
2019年通期の新車登録は、前年比1.2%増の1,354万188台で、6年連続の増加となった。年初は、2018年9月から欧州連合(EU)で新しい燃費・排ガス試験方法(WLTP)がすべての新車に適応された影響で、販売が低迷していたが、第4四半期(特に12月)は販売が伸び、通期の販売をプラスに押し上げた。主要国では、ドイツ(5.0%増)、フランス(1.9%増)、イタリア(0.3%増)が前年を上回った一方、スペイン(4.8%減)とイギリス(2.4%減)は前年に比べ減少した。