ヘルスケア大手のフィリップス(オランダ)は1月28日、家電事業を分離すると発表した。同社は医療機器などヘルスケア事業に力を入れるため、多くの家電事業を切り離してきたが、残る事業も分離し、ヘルスケア事業に特化する。
対象となるのはコーヒーメーカー、掃除機、空気清浄器、油を一切使わず熱風で揚げ物を作るエアフライヤーなど。2021年半ばまでに売却または分社化する。新規株式公開(IPO)も視野に入れる。
フィリップスは家電が看板だったが、これまでに音響機器など大半の事業を売却。照明事業も切り離し、収益力が高いヘルスケア事業を強化してきた。
残る家電事業は2019年に23億ユーロを売り上げ、収益も上げているが、「将来にヘルスケア技術でリーダーになるという当社の戦略に合致しない」(フランス・ファン・ホーテン最高経営責任者)として、分離を決めた。