チェコCEZ、小型モジュール炉でGE日立と提携

チェコ国営電力CEZは3日、GE日立ニュークリアエナジーと小型モジュール原子炉(SMR)の実行可能性調査で提携することで合意した。CEZは原子力応用研究の子会社UJV

Rezを通して新エネルギー技術として注目されるSMRに取り組んでおり、提携を通じて世界に先駆けてSMRの商業化を目指す。

共同調査の対象はGE日立が開発したSMR「BWRX-300」で、発電容量300電気出力(MWe)の水冷・循環式となる。GE日立によると同SMRは簡素化された設計のおかげで1メガワットあたりのコストを他のSMRや大型原子炉に比べ最大60%削減できる。

CEZは昨年、予備調査の結果をもとに、SMRの商用化に取り組む計11のプロジェクトについて技術情報の共有などで交渉を始めた。SMR開発会社の米ニュースケール(NuScale)とは昨秋、提携の覚書に調印している。

SMRは風力や太陽光など自然エネルギーを利用できない時の代替電力供給源としても期待される。エストニアの電力大手フェルミ・エネルギアがフィンランドのエネルギー大手フォータムおよびベルギーのエンジニアリング会社トラクテベルとSMRの研究開発で提携合意するなど、国際提携の動きが進んでいる。

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