欧州委員会は2月27日、ドア開閉ソリューションで世界最大手のスウェーデンのアッサ・アブロイがスイス同業アグタ・レコードを買収する計画を承認したと発表した。両社が展開する事業の一部を手放すことが条件となる。
アッサ・アブロイは自動ドア、鍵、センサー、アクセス制御機器などの製造・販売を手がける企業。アグタ・レコードは自動ドアに特化している。
アグタ・レコードに39%を出資しているアッサ・アブロイは2019年3月、同社の株式54%を買い増し、買収することで合意していた。
欧州委は同買収について、両社が欧州の歩行者用、産業用自動ドア市場で大手であることから、競争上の問題があるとして難色を示していた。これに対して、アッサ・アブロイが是正策として◇アグタ・レコードのオランダ、オーストリア、ハンガリー、スロベニアの歩行者用自動ドア事業◇アッサ・アブロイの英国、フランスの歩行者用自動ドア事業◇アグタ・レコードのフランスの産業用高速ドア事業――などの売却を提案したことから、その実施を条件に買収を承認した。