独電気電子工業会(ZVEI)が21日発表したドイツの2019年の電機輸出高は前年比2.7%増の2,165億ユーロへと拡大した。伸び率は前年の4.5%、前々年の10.8%を下回ったものの、6年連続で過去最高を記録。輸入高も2.5%増の1,969億ユーロとなり、こちらも6年連続で最高記録を更新した。電機の貿易黒字は8億ユーロ増えて196億ユーロとなった。(グラフを参照)
最大の輸出先国はこれまでに引き続き中国で、219億ユーロ(4.3%増)に上った。これに米国(7.7%増の192億ユーロ)、フランス(3.0%増の132億ユーロ)が続く。欧州連合(EU)離脱を巡って混乱した英国は10.4%減の91億ユーロと大きく落ち込んだ。
輸入先国ランキングでも中国は519億ユーロ(4.0%増)に達し1位を記録。2位の米国(9.7%増の126億ユーロ)に大差をつけた。日本は77億ユーロ(0.6%増)で6位となった。
ドイツの電機貿易では近年、ポーランド、スロバキア、チェコ、ハンガリーの中欧4カ国(ヴィシェグラード4カ国=V4)の存在感が高まっている。同4カ国への電機輸出高は昨年、合わせて306億ユーロに達し、10年前の2倍以上に拡大。中国向けを約40%上回った。V4からの輸入高は315億ユーロと輸出よりもやや多い。