欧州LCC最大手のライアンエアー、「ほぼ全便」欠航

欧州最大の格安航空会社(LCC)であるアイルランドのライアンエアーは18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、24日から「ほぼ全便」を欠航すると発表した。欧州ではオーストリア航空が16日に全便欠航を発表したが、大手航空会社による同様の措置は初となる。

ライアンエアーは欧州各国が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、外国人の入国禁止を相次いで決め、旅客が急減していることから今回の措置を決めた。25日からは極めて少数の英国~アイルランド便を運航するだけとなる。

欧州では各航空会社が大幅な減便を迫られており、英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とスペインのイベリア航空などの親会社である英インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は4月と5月の運航を75%以上減らすことを決定済み。20日には英LCCのイージージェットが、24日からほぼ全便を欠航すると発表した。

欧州連合(EU)では航空各社が域内の空港で割り当てられた定期便の発着枠の利用率が80%を割り込むと、それを取り上げるルールがある。欧州委員会は航空業界の苦境を考慮して、10日に同ルールの見直しを提案し、加盟国が20日に承認した。欧州議会も26日に承認する見込みだ。これによって10月24日まで同ルールの適用が停止されることになる。

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