TUI―従業員8000人削減へ―

旅行大手の独TUI(ハノーバー)は13日の決算発表で、コスト削減方針を発表した。新型コロナ危機に伴う市場の低迷が長期化すると予想しているためで、厳しい経営環境のなかでも成長を確保できるようにする。これに伴い従業員を世界全体で8,000人、削減する意向だ。

同社は昨年、デジタル・プラットホーム企業への脱皮を通して経営の効率化を図る「アセット・ライト」という名の経営戦略を開始した。この戦略を当初計画よりもピンポイントかつスピーディーに進める。

2020年1-3月期(第2四半期)決算の営業損益(EBIT、調整済み)は6億8,090万ユーロの赤字となり、赤字幅は前年同期の2億4,210万ユーロから大幅に膨らんだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて旅行、ホテル、フライト需要が軒並み激減したことが響いた。純損益も赤字幅が2億380万ユーロから7億6,360万ユーロへと拡大した。売上高は10.1%減の27億8790億ユーロ。2月までは堅調を保っていたが、3月に急減した。

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