第1四半期の電機輸出1.8%減少、第2四半期は大幅減に

独電気電子工業会(ZVEI)が20日発表した同国の第1四半期(1~3月)の電機輸出高は前年同期比1.8%減の528億ユーロへと後退した。新型コロナウイルスの感染拡大が反映された格好で、コロナ危機が先鋭化した3月は前年同月比4.4%減の176億ユーロへと落ち込んだ。ZVEIのチーフエコノミストは、第2四半期(4~6月)は減少幅が大きく拡大するとの見方を示した。

3月の輸出高を仕向け先地域・国別でみると、ユーロ圏は12.0%減の51億ユーロと大きく落ち込んだ。新型コロナ危機が本格化したことが響いたためで、イタリアは19.3%減の7億1,500万ユーロ、フランスは14.6%減の10億ユーロ、オランダは11.9%減の8億3,200万ユーロへと後退した。二大仕向け先である中国(7.3%増の19億ユーロ)と米国(6.5%増の17億ユーロ)は増加した。

第1四半期の輸出もユーロ圏向けは5.9%減の167億ユーロと振るわなかった。主要国のイタリア(9.9%減の23億ユーロ)、フランス(6.1%減の31億ユーロ)、オランダ(11.2%減の24億ユーロ)は軒並み縮小している。米国向けは3.9%増の49億ユーロ、中国向けも2.5%増の52億ユーロと好調だった。

コロナの影響は輸入にも出ており、3月の輸入高は前年同月比4.4%減の152億ユーロに後退。第1四半期も前年同期比3.4%減の475億ユーロに落ち込んだ。ユーロ圏からの輸入は3月が12.2%、第1四半期は8.2%それぞれ減少している。

米国からの輸入は3月が14.4%増、第1四半期が12.1%増とともに2ケタ台の伸びを記録した。中国はコロナ危機が1~2月に深刻だったことから第1四半期は4.0%減少したものの、3月は0.9%増加している。

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