EUのユーロ圏財務相会合は9日、新議長にアイルランドのドナフー財務相を選出した。ドナフー氏は議長を退任するポルトガルのセンテノ財務相の後任として、13日に就任する。任期は2022年末までの2年半。
センテノ氏は6月にポルトガル財務相とユーロ圏財務相会合の議長職を退任する意向を表明。これを受けて後任選びが進んでいた。
ユーロ圏財務相会合の議長は、各国が擁立した候補の中から19カ国の投票によって選ばれる。今回の議長選はドナフー財務相、スペインのカルビニョ経済相、ルクセンブルクのグラメーニャ財務相の3人で争われた。1回目の投票で過半数を得た候補者がいなかったため、獲得票が多かったドナフー財務相、カルビニョ経済相が決選投票に進出。最終的にドナフー財務相が選出された。
ユーロ圏財務相会合はユーロ圏の経済政策や直面する課題の解決を調整する機関で、EU全体の経済政策に大きな影響力を持つ。ドナフー新議長にとっては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きな打撃を受けているユーロ圏経済の再生が当面の大きな課題となる。