EUは7日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて実施している域外の外国人の渡航制限について、観光客や出張者を受け入れる国のリストからモロッコを除外した。これによって受け入れ対象国は10カ国に減る。
EUは3月半ばに域外諸国から域内への渡航を原則として禁止する措置を決定。現地在住のEU市民と家族、医療従事者などを除き、不要不急の渡航を禁止してきた。しかし、感染状況が落ち着いてきたことを受け、段階的に緩和することを決め、7月1日以降に観光客などを受け入れる15カ国のリストを6月30日に公表した。
モロッコは同リストに日本などとともに名を連ねていたが、新型コロナの新規感染者が急増していることから、除外された。リストに入りながら除外されたのはアルジェリア、モンテネグロ、セルビアに次ぐ4カ国目。
EUは各国の新規感染者数や検査状況などをもとに、定期的にリストを見直している。最新のリストで対象国となっているのは日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、タイ、ジョージア、チュニジア、ウルグアイ、ルワンダの10カ国。このほか中国も入っているが、EUからの渡航者を受け入れることが条件となる。
同リストの対象国の渡航制限解除に法的拘束力はなく、実際の受け入れはEU各国の判断に委ねられる。