4月鉱工業生産18%減少、自動車は下落幅75%に

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が8日発表した4月の鉱工業生産指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比17.9%減(暫定値)となり、下げ幅は前月の8.9%(修正値)から大幅に拡大した。新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた政府や企業の取り組みが反映された格好。前年同月比(物価・営業日数調整値)の低下率は統計を開始した1991年1月以降で最大の25.3%(暫定値)に達した。

生産は特に製造業で振るわず、前月を実質22.1%割り込んだ。下落幅は投資財で35.3%を記録。自動車では74.6%に達した。中間財は13.8%、消費財は8.7%だった。

エネルギーと建設業もそれぞれ7.2%、4.1%落ち込んだ。

鉱工業生産を特殊要因による統計のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、3~4月は前の期の1~2月を実質17.0%下回った。製造が20.6%減少。自動車の下げ幅は57.5%に上った。建設は1.2%減だった。

経済省は営業制限が緩和され、自動車業界の生産も再開されたことを踏まえ、「景気は底を打った」との見方を示した。

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