ドイツ連邦統計局が19日発表した宿泊・飲食業界の4月の売上高(暫定値)は物価調整後の実質で前年同月比75.8%減となり、下げ幅は前月の45.4%から一段と膨らんだ。新型コロナウイルスの感染防止策が直撃した格好。1~4月(同)も前年同期を実質32.0%割り込んだ。
ドイツでは新型コロナの感染者数が急増し始めた3月初旬頃から不要不急の外出を控える動きが鮮明化。感染拡大の防止に向けて国と州が観光客のホテル宿泊禁止措置を3月18日から、テイクアウトとデリバリーを除く飲食店の営業禁止措置を同22日からそれぞれ開始したことで、宿泊・飲食業界の売り上げは激減した。4月の減収幅が3月よりも大きいのは営業制限が月の始めから終わりまで丸々1カ月間、適用されていたため。同月の売上低下率は宿泊業界で88.6%、飲食業界で68.5%に達した。
4月の宿泊・飲食業界の売上高は前月比(物価・営業日数・季節要因調整値)でも56.3%縮小し、同44.5%減となった前月に引き続き激減した。
1~4月の売上高は宿泊で前年同期を38.4%、飲食で同28.5%下回った。