5月鉱工業生産8%増加

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が7日発表した5月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比7.8%増となり、前月の同17.5%減から大幅に好転した。同指数の上昇は3カ月ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い大幅に鈍化していた生産活動が再び活発化してことが反映された格好だ。

部門別でみると、製造業が10.3%増と大きく伸びた。自動車業界にけん引される形で投資財が27.6%増えたことが大きい。消費財は1.4%増と小幅な伸びにとどまり、中間財は0.1%減少した。

エネルギー業は1.7%増、建設業は0.5%増だった。両業界の伸び率が比較的小さいのは、新型コロナの影響が製造業に比べて小さかったため。

鉱工業生産を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、4~5月は前の期の2~3月を実質18.3%下回った。製造が21.8%減少。建設も4.7%落ち込んだ。

経済省は製造業生産が底を打ったとしながらも、工場稼働率が極めて低い水準にあることを指摘。国外からの新規受注の回復が鈍いことも踏まえ、製造業のさらなる回復に慎重な見方を示した。

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