シーメンス―4-6月期の営業益増加―

電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が6日発表した2020年4-6月期(第3四半期)決算の製造分野(4月1日付で非継続事業となった発電設備部門=シーメンス・エナジーを含まない)の営業利益(EBITA、調整済み)は17億9,200万ユーロとなり、前年同期比で8%増加した。組織再編が奏功した格好。9月末で退任するジョー・ケーザー社長は新型コロナ危機のなかで営業増益を確保したことについて「戦略構想ビジョン2020+の効果が出ている」と明言した。

業績をけん引したのは産業用モノのインターネット(IIoT)を手がけるデジタル・インダストリーズ部門だ。主要市場の米国と中国でソフト事業が大きく伸びた。

製造分野の売上高は5%減の125億1,600万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の12.6%から14.3%へと上昇した。

株主帰属の純利益は48%減の5億3,900万ユーロとほぼ半減した。非継続事業である発電設備部門で分離に伴う在庫の評価損や、損失を計上したことが響いた。同社全体の売上高は5%減の134億9,100万ユーロ、営業利益は2%減の14億800万ユーロだった。

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