7月輸出は前月比4.7%増、3カ月連続で拡大

ドイツ連邦統計局が8日発表した7月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節要因調整後の実質で前月比4.7%増の989億ユーロとなり、3カ月連続で拡大した。新型コロナ危機からの回復が続いている。輸入高(同)も1.1%増えて809億ユーロとなった。

名目ベースの輸出高は1,023億ユーロで、前年同月を11.0%割り込んだ。コロナ危機の影響が世界的に広がっていることが背景にあり、危機前の水準を回復するには時間がかかる見通しだ。中国向けが0.1%減と後退幅が小さかったのに対し、感染者数が高い水準にある米国向けは17.0%落ち込んだ。

名目ベースの輸入高は11.3%減の831億ユーロで、貿易収支の黒字幅は前年同月比9.9%減の192億ユーロへと縮小した。経常黒字は3.1%増の200億ユーロに拡大している。

輸出高を仕向け先地域別でみると、欧州連合(EU)域外向けが前年同月比で12.5%減少。ユーロ圏は10.7%減、EUのユーロ非加盟国は7.0%減だった。

輸入高はEUのユーロ非加盟国が4.2%減と減少幅が比較的小さかったのに対し、ユーロ圏は13.1%減、EU域外は12.2%減と大きく落ち込んだ。

1~7月の輸出高は6,790億ユーロで、前年同期を13.1%下回った。ユーロ圏向けが15.0%、EUのユーロ非加盟国向けが10.4%、EU域外向けが12.4%の幅で後退した。

1~7月の輸入高は10.4%減の5,827億ユーロ。内訳はユーロ圏が13.5%減、EUのユーロ非加盟国が11.3%減、EU域外が7.5%減だった。貿易黒字は26.4%減の964億ユーロ、経常黒字は11.2%減の1,217億ユーロへと落ち込んだ。

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