ドイツ機械工業連盟(VDMA)は8日、独業界の今年の生産高が前年比で17%減少するとの予測を発表した。新型コロナウイルス感染症の流行と保護主義、自動車業界などの構造転換を背景に設備投資を控える動きが強いためだ。VDMAの主任エコノミストは、新型コロナ危機はひとまず底を打ったものの、受注の不振を受けて生産は下半期も低迷するとの見方を示した。
1~7月の新規受注高は前年同期比で実質16%減少。生産高も同14%落ち込んだ。
7月の工場稼働率は平均76.1%で、1月の同84.1%を大幅に下回った。長年の平均(86%)に比べると10ポイント低い水準だ。
来年の生産高については、世界経済が緩やかながら回復するため2%増加するとの予想を提示した。コロナ危機が再来しないことと、主要な販売市場が米中の通商戦争に巻き込まれないことを前提としている。