ツェッチェ前社長、監査役会会長の就任を辞退=独紙

2019年5月の株主総会で退任した独自動車大手ダイムラーのディーター・ツェッチェ前社長は9月27日発行の独『フランクフルターアルゲマイネ(日曜版)』紙に掲載されたインタビュー記事の中で、2021年に予定していた監査役会会長の就任を辞退したと明らかにした。チェッチェ氏に対しては、社長の任期を終える頃に、それまでの好業績に甘んじて電動化などへの重要な戦略転換への対応が後れたことが、現在の業績悪化の一因となっているとの批判が株主から出ている。

ツェッチェ氏は同紙に対し、監査役会会長の職務について、「喜んで監査役の役目を果たしたであろうし、うまく役目を果たすことができたとも思う」と述べたうえで、過去に新しい役目を引き受けた時は常に、前向きな期待を受けていたが、現在のような批判がある中での監査役会会長就任は同社にとってマイナス要因と見られかねないとの考えから、就任の辞退を決めたと説明した。

ツェッチェ氏は、1976年にダイムラーでのキャリアをスタートし、同社に40年以上勤務してきた。2006年1月から13年間に渡り社長務め、社長退任後は2年のクーリングオフ期間を経て、2021年の株主総会で監査役会会長に就任する予定だった。

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