H2Safety@BAM

ドイツ連邦経済・エネルギー省(BMWi)傘下の組織であるドイツ連邦材料試験局(BAM)は17日、同局の水素技術に関する専門知識を新たに設立するコンピテンスセンター「H2Safety@BAM」に集約すると発表した。

再生可能エネルギー由来のグリーン水素は、エネルギー転換や気候保護において重要な役割を担う。BAMは当該センターを通して、水素技術の円滑な普及やドイツおよび欧州における一連の価値連鎖(バリューチェーン)の構築をサポートし、ドイツ政府の水素戦略を支援していく。

信頼性の高い品質・安全基準は、新技術の市場投入において競争や産業立地において大きな利点となるとともに、社会における新技術の信頼を高めることもできる。

BMWiのトーマス・バーライス政務次官は同センターの設立について、「ドイツ企業が水素技術において世界を主導する地位を確保しているのは、優れた研究分野と産業の密接な連携によるところが大きい。その際、BAMは研究と安全な利用の間を橋渡しする重要な役割を担っている」とコメントした。

BAMは例えば、◇水素貯蔵の安全性◇混合ガスの新しい測定方法の開発・評価◇規制や規格、標準の作成◇Power-to-X技術◇モビリティを中心とするセクターの連携◇風力発電インフラの安全性評価――などの知見を持つ。

同センターでは、BAMのこれらの知見を活用し、水素の生成から輸送、貯蔵、利用に至るまでの総合的なバリューチェーンにおける品質基準や安全性に重点を置いた活動を実施していく。

上部へスクロール